1987-09-22 第109回国会 参議院 決算委員会 閉会後第2号
○参考人(宮城雅子君) 先ほど申し上げましたとおり、特に先端技術産業の分野においては常に新しいタイプの潜在的危険が発生している反面、人間のささいな過誤が大事故の引き金になっております。 したがって、事故を未然に防止するため最も重要な情報は、人間の過誤がかかわるインシデントの具体的な事実情報ということになります。安全報告制度の成否の第一の鍵は、この事実情報をいかにして収集するかにかかっております。このような
○参考人(宮城雅子君) 先ほど申し上げましたとおり、特に先端技術産業の分野においては常に新しいタイプの潜在的危険が発生している反面、人間のささいな過誤が大事故の引き金になっております。 したがって、事故を未然に防止するため最も重要な情報は、人間の過誤がかかわるインシデントの具体的な事実情報ということになります。安全報告制度の成否の第一の鍵は、この事実情報をいかにして収集するかにかかっております。このような
○参考人(宮城雅子君) 当会が十数年にわたって安全問題を取り上げてまいりましたのは、航空をめぐるいかなる実体法上の法律論争も、究極は安全の問題に帰着すること。また安全は一企業、一分野の利益にとどまらず、広く公共の利益、福祉であると考えているからでございます。 日本の航空旅客数は、年間延べ約六千万人、総人口の約二分の一に相当し、航空運送はまさに国民の翼となっております。しかし、航空に限らず、現代科学
○参考人(宮城雅子君) 航空法調査研究会の代表幹事でございます宮城でございます。本日は、本決算委員会におきまして参考人の御指名をいただき、光栄に存じます。 航空法の研究を始めましたのは昭和三十八年ごろで、私の最初の国際的論文は一九六六年、すなわち昭和四十一年、国際民間航空機関の空中衝突条約草案の求償訴訟に関する論文で、アメリカのサウザン・メソジスト・ユニバーシティー刊行の「ジャーナル・オブ・エア・ロー・アンド・コマース
○参考人(宮城雅子君) はい、わかりました。 先ほど申し上げましたような観点から、ICAOの報告書が表現しております「かなりの不注意」ということは、重大な過失を示唆するものというふうに読み取れるのではないかと考えるわけでございます。
○参考人(宮城雅子君) ただいま御指摘の点でございますが、この事件によりまして生じた損害について、いかなる条約に基づいて損害賠償が行われるかということは非常に難しい問題がございます。厳密に申せば、それによりまして損害賠償責任が違ってくるわけでございますので、法律論としてはこれを一律に申し上げることは非常に困難でございますので、場合を限定して答えさせていただきたいと存じます。 この件につきましては、
○参考人(宮城雅子君) 宮城でございます。ただいまの御質問に対してお答え申し上げたいと存じますが、私は法律論の立場からだけお答え申し上げるのでございまして、人道上あるいは政治上の観点からあるいはこれに関連して申し上げるわけではございませんことをあらかじめお断りいたしておきます。 ところで、初めにシカゴ条約の基本原則がどこにあるかということでございますけれども、かつて航空の発達の初期の段階におきましては